通級勉強会でのこと

先日、卒業した小学校の通級の先生から依頼があって、保護者勉強会でこれまでの体験談を語って来た‥。テーマを端的に言えば、「通級に通っていた生徒が中学生になったらどうなったか?」ってやつ。

わたしともう一人のお母さんが語り部で、聞く側は16名くらい。

 

わたしは、共働きのこともあり、療育手帳をフルに使い活用できるものは全て活用して、これまでを乗り越えて来た。家庭内での療育の真似事はことごとく失敗に終わった。理由は、わたし自身の忍耐力の無さと、冷静さの欠如が原因。娘に勉強を教えるのはもってのほか。害しかなかった。猛省して「わたしにはできない」とわかったら逆に心が軽くなった。

 

もう一人のお母さんは、わたしとは正反対。専業主婦で療育は一切使わず、勉強も一緒にやって中学受験を乗り越えたそう。そして、「苦手なことは無理にやらなくて良い、得意を伸ばせばよい」という考え方は、わたしとは全くの逆。

 

勉強会が終わった後、わたしに話しかけて来た方の中には、「子どものためにいろいろやっているけど、時々子どものためなのか自分のためなのか分からなくなる」「うちの子大丈夫かも!と思ったり、ああやっぱりダメかと思ったりの繰り返し」という人がいた。そう、本当にその通り。

そして何が正解かなんて分からない。

 

最近ひとつ良かったことがある。娘が「わたしはASDとわかっていてよかった。自分の不得意なところとか、なぜなのか理由がわかるから」と言ったのだ。もうすぐ中1が終わる。

同級生の仲良しの子は、発達障害と言われているものの診断名はわからないらしい。診断がついていないのか、それとも本人に知らされていないだけなのかはわからない。

皆んな思春期に入ると「自分とは何か?」の自問自答の日々が始まり娘ももっともっと悩むだろう。

 

わたしは、保育園児のころから「あなたは発達があるよ」「だから人より努力しなくちゃならないことが多いんだよ」伝えて来たが、夫に「こんな歳から言わなくてもいいだろう」と咎められたこともあった。その時は、間違ったことをしているのか?と迷うこともあったが、あれから10年経って、「間違えていなかったかも」と思う。

 

話は逸れるが、生後間もない赤ちゃんを養子縁組で迎えたあるお母さんが、2歳のころから「あなたには産みの親がいるんだよ」と伝え続けているとのこと。今は3、4歳か?ほんのさっきネットで知った話。

一緒にする話ではないかもしれないが、子どもには、自分自身を知る権利があると思う。