オバケ…かな②

つい先日の朝、いつもの通勤電車に乗るためホームを歩いていた時のこと。立ち止まり電車を待っているであろう中年男性の前を通り過ぎようとした際、なんの前触れもなく「気をつけて」と言う声が聞こえた。

ホームは幅広いし、朝の7時だから人も少なく、誰かにぶつかるとか、ホームから落ちるとか、そんな要素は皆無。

「気をつけて」の声は中年男性なのだが、その言い方はまるで女の子。ささやくような小さな声。なのに、アニメっぽい訳でもなく、気持ち悪さも感じなかった。

想像外の出来事で振り返ることも出来ず、いつも電車の到着を待つ場所まで歩いて行った。

でも、どうしても気になって、囁いた?呟いた?であろう中年男性を振り返って見てみると…普通の人…だった。

スーツでは無さそうだったけれど、普通に働いているような雰囲気。

訳がわからないまま会社へ向かった。

 

そしてその日の帰り道、後ろから「すみません」と女性の声がして振り返ると、わたしのパスケースを「落としましたよ」と渡してくれた。

カバンにぶら下げていたパスケースのリールがぷっつり切れていた。

 

翌日の早朝、急に目が覚めて携帯の時計を見たら4時44分!

同じようなことがこの前もあった…。

 

…えっ?何かがわたしにくっ付いているのかな。