近頃は、自己肯定感という言葉が当たり前に使われるんだね。
わたしは子どもの頃、姉にブスだデブだと毎日言われて育った。
同居していたシジイババアは、姉を猫可愛がりしていたから、わたしが姉にいじめられても「負けるが勝ち」と、わたしに我慢を強いた。
しかも、父母、祖父母みーんな、ビックリするくらいのことなかれ主義で、わたしが「習い事を辞めたい!」と愚図れば、「いいよ、いいよ、無理することないよ」と、あっさり途中放棄を許してしまう。
勉強も「やりたくない!」と言えば、「仕方ないね」と強いられることはなかった。
子どもの頃に「最後までやり遂げた!」と実感することも、親に日頃の生活で叱咤激励されたこともなかった。
だから、短大を卒業して働きはじめてからいろんな意味で苦労したし、普通の社会一般的な感覚は、会社に育てて貰った気がする。
わたしと姉は、両親祖父母から甘やかされていたけれど、愛されているという実感はなかった(はず)。
この環境では、自信なんか育つ訳もなく…。正直いまだに生きづらい。
わたしは、娘にことあるごとに「愛しているよ」「かわいいよ」「よく頑張っているね」と伝えている。いつまでさせてくれるか分からないけれど、時々ぎゅっと抱きしめる。
これって、きっとわたし自身が子どもの頃に、母にして貰いたかったことなのかも知れない。
だからといって、これだけで自己肯定感が上がる訳ではないと思うけれど、苦しみはなるべく少ないほうが良い。